ミルフイユ05 技と術
¥1,430
落ち葉を幾重にも重ねたような、直訳すれば「千の葉」という意味のお菓子。さまざまなイメージやメッセージや人々が層をなして重なり合う活動をその名前に託した機関誌『ミルフイユ』。
第5号では、いびつで固有なはずの生きる「技術」に光をあて、小説家・多和田葉子氏のエッセイ、美術家・ブブ・ド・ラ・マドレーヌ氏×社会学者・山田創平氏の対談、哲学者・西村高宏氏の論考、写真家・大橋仁氏のビジュアルなどを収録しています。
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「技術」という言葉は、産業のもののみを指すのでも、科学のためだけにあるのでもありません。ときにそれは「芸術」と称されるような、ひとびとがよりよく生きるために、それぞれ獲得し、駆使してきた「技術」でもあるように思えます。さらに、ここで言う「技術」とは、手を動かすそれに留まりません。想像すること、つながること、受けとめること、保留すること、逃げだすことなど、さまざまな状況に作用する、そんな振る舞いや手立てとも言えます。
困難の渦中にあるいま、入り組んだ「諸制度」から距離を置き、本来的に独自で自由奔放な野生の「技」や「術」を取り上げ、目を凝らし、いっそ名付けてみることで、小さく狭くなっていくこの世界の収縮に抗うことができないか。それぞれにいびつで固有なはずの生きる「技術」に光をあて、世界と私との関係をつくり直せないか。もしかすると「私」とは二度とありえない「技術」の集積そのものなのかもしれないのです。
ーーー序文より
|目次|
Meal Art 今井次郎
破損メモ 多和田葉子
公共の始まるところ 伊東豊雄
やめることと続けることのあいだに 小岩勉
ほらくらべ 小野和子
花の寝床/3つの視点 瀬尾夏美
perfect position 曽根裕に聞く
身体の内側にある技術 ブブ・ド・ラ・マドレーヌ×山田創平 対談
「観光」化された私の身体/キューバで見た肉の解体と声 岡田有美子
坑夫の記憶 山本作兵衛
迎合しないこと 五野井郁夫
技術は人間を綴るースティグレールに 西村高宏
『そこにすわろうとおもう』より 大橋仁
立ち止まるためにー「ミルフイユ」編集後記に代えて 佐藤泰
発売:赤々舎・2013年
仕様:B6変形判 159ページ
ISBN 978-4-903545-97-4
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