木村和平|あたらしい窓
¥4,620
写真集『あたらしい窓』において木村和平は、「近い存在であるはずのひと」や風景を撮りながら、そこに生じる距離を新たに映し出している。
「誰とも似つかないひと」と出会い、向き合うなかで、避けては通れない状況や瞬間。それを見つづける視点。
写真という窓を通して見ること。そして写真がつなぐこと。隔たりであり、同時に関わりである窓を挟んで、相手も自分も常にあたらしい存在となる。
ーー近い存在であるはずのひとが、動物が、風景が、ふいに遠く感じることがある。それは寂しさや不確かさ、そして触れがたさとなって、短い風のように目の前に現れる。いくら被写体とカメラの距離が近くても、ひとがこちらに笑いかけていても、遠いときはとことん遠い。間に窓があるみたいに、見えるのに触れない。
写真はそれらを静かに、そして鮮明に提示してくれるものだが、理解につながるかは別の話だ。わからないことをわからないままにできるとき、私はとても落ち着いている。
これはなにも暗い話ではない。もちろん悲しくもあるけれど、親愛のなかにある距離を、どこか眩しく思う。
(出版社紹介文・あとがきより)
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木村和平
1993年、福島県いわき市生まれ。大学進学に伴い上京し、2012年に写真を撮り始める。2018年に「第19回写真『1_WALL』審査員奨励賞」を受賞。
発行:赤々舎・2020年
仕様: 120ページ 255mm × 180mm
ISBN:978-4-86541-129-4
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