KANEIRI Museum Shop 6

2020/05/11 13:46

本を読むとき、みなさんはどんなふうにして読みますか?
「書店でカバーをかけてもらう」「カバーは外してむき身の本を持ち歩く」「何もしないでそのまま」
きっとそれぞれ、自分の生活スタイルや、はたまた保管の仕方などに合わせてこだわりをお持ちのことと思います。

お気に入りのブックカバーを使っている、という方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
そんなの面倒だから使わない、という方もいらっしゃるとは思うのですが、「ブックカバーありますか?」とお客様に質問されることって実はすごく多いんです。

そこで、「ご予算はありますか?」「ご自身でお使いになるものですか?」「素材は?」などなど、ヒアリングしてみると明確なイメージをお持ちの方は体感としては少ない。
みなさん、直感的に「これだ!」という運命の出会いを求めていらっしゃるのだなあ…と感じる瞬間です。
それってすごく面白いし、ブックカバーってすごいアイテムだな、とも思います。
用途は「本を保護すること」だけ。シンプルなアイテムだからこそ、感覚的に自分にハマるかどうかが大切になってくるんですね。

以下に当ショップでお取り扱いしているブックカバーのアイテムをご紹介しますので、よかったら覗いてみてください。
ひとつでも「これだ!」というものがあったらうれしいです。

<青森の伝統技術を用いたものたち>


丈夫さも重視したい!という方におススメなのが、「南部裂織」「こぎん刺し」といった伝統技術を用いたもの。
津軽こぎん刺しは麻の着物しか着ることが許されなかった津軽の農民たちが、長い冬の間を少しでも快適に過ごすため、
また、保湿と補強のために麻布に木綿で刺し子を施すようになったことがはじまり。
南部裂織は、雪国では栽培・製造が難しかった木綿を最後まで大切に使うために、綿の古布を裂いて麻糸と織り上げたもの。
いずれも成り立ちからして、大切に長く使うための技法です。使い込むと風合いも出てきますので、変化を楽しみたい方にも。

    

<経年変化といえば。植物タンニン鞣しの革ジャケット>



宮城県岩沼市にアトリエを構える「Leather Lab.hi-hi(ハイハイ)」さん。
植物タンニン鞣しの牛革を用いて作られたブックジャケットは、使えば使うほど経年変化が大きく生まれ、育っていく楽しさがあります。
付属のmameゴムは鞄の中で本が開かないように閉じたり、栞としても使用できます。
mameゴムと本体の色の組み合わせも楽しいアイテムです。



<染めと織りの、使用感にこだわったカバー>

こちらは手染め・手織りのブックカバー。
宮城県仙台市在住の染織物作家「色葉工房」さんによるものです。
手に触れる表面はシルクの糸で気持ちの良い手触り。読書を邪魔しないよう、薄さや軽さにもこだわって作られています。
お洗濯も可能なので、清潔さを保って使用できるところもポイントです。


読書とは、体験。読むときに使っていたカバーがあると、その手触りや開き心地、カバーの色までをすべて含めて、その本のことが心に保管されるようだなと思います。
お気に入りのカバーで、ぜひ良い読書の時間をお過ごしください。